05 優待 投資方法

株主優待とは

株主優待とは、株を保有している株主に対して、企業が自社製品、食事券、割引券、などのサービスを提供する制度のことです。現在では約1000社が、この優待サービスを実施しています。外食産業やサービス業など自社サービスを提供しやすい企業に多く見られます。例えば「日本マクドナルド」は年に2回、株主に対してセットメニューの食事券を配布しています。優待配布回数は企業によって年1回だったり2回だったりします。

ヤフーファイナンス株主優待情報
優待をもらうには、「優待権利確定日」に株主になっている必要があります。例えばヤフーファイナンスで調べてみると、「権利確定月」というのがありますので、そこから各企業の「権利確定日」を調べてみましょう。1月から12月までの、たいてい月末になってます。(なかには月末以外の企業もありますが。)しかし、ここで注意が必要です。株を買ったらその日に株主になれるわけではなく、株主になるには数日かかってしまうのです。「権利確定日」に株主でいるには、その日を含め5営業日前までに株を買っている必要があります。例えば、
25(木) 26(金) 27(土) 28(日) 29(月) 30(火) 31(水)
この31(水)が「権利確定日」の場合、31(水)を含めた5営業日前、つまり25(木)時点で株を保有している必要があります。この25(木)のことを、「権利付き最終売買日」といいます。また、26(金)のことを、「権利落ち日」といいます。25(木)までに株を買って、その日は持ち越さなければなりません。26(金)には売ってしまっても大丈夫です。ただし、たいてい、26(金)には前日と比べて優待の価値分が引かれた株価となってしまいますが。

たいてい権利確定日から3ヶ月後くらいに売買した証券会社に登録されている住所に優待品が送られてきます。ちなみに複数の証券会社で売買しても、同一人からの注文であれば通算されてしまいます。例えば「1株以上の株主に1000円金券」「5株以上の株主に2000円金券」という企業があったとすると、だったら2つの証券会社から1株ずつ注文すれば2株で2000円金券がもらえるのでは?と思われますが、これは出来ません。2株保有となり1000円分の金券しか送られてきません。

どうやって株主優待を実施している企業を探せばよいかというと、各証券会社のホームページ、四季報などありますが、このサイトでは「ヤフーファイナンス」を例に説明していきます。例えば1月をクリックすると1月に権利確定日がやってくる企業が表示されます。そこから会社名をクリックすると、何株買えばどの位の優待品がもらえるのかが分かります。しかし、ごくまれに情報が古かったり、間違っていたりすることがありますので、心配な方は、各企業のホームページを見るなり、実際に企業に電話で確認してみるのがよいと思います。

また、ごくまれにあるのですが、権利確定日後に、優待の内容が変更されたり、優待自体がなくなってしまうこともあります。株主優待は企業の都合でいつでも自由に変更、廃止ができますので、もしそうなってしまっても文句は言えません。

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株主総会

上場企業は定期的に株主に対して株主総会を開きます。通常は株主優待の権利を取れば、一緒に株主総会に参加できる権利が与えられます。中には、優待権利日と総会権利日の日程がずれていたり、年2回の優待がある企業はどちらか1回が総会権利日となりますが。また、中には年に2回総会があるなんて企業もあります。

株主総会では、企業が株主に向けて、前期や来期以降の事業概要を説明したり、株主の承認が必要な議案の決議をしたり、株主からの質疑応答の場が与えられたりします。企業によっては、この株主総会に出席した人にお土産を配ったり、株主総会後に立食パーティーを開く企業もあります。また「サンリオ」のように総会日は株主に対してサンリオピューロランドを無料開放したり、「avex」のように株主限定ライブを行う企業もあります。このように、総会自体には興味がないが、お土産や料理目的で総会に参加するという人も多いのです。総会参加者が増え、休日に立食パーティーが行われる総会なんかでは、まさに戦場そのものと化してしまいます(笑)。これにより近年、立食パーティーを取りやめる企業が相次いでいます。

株主総会の多くが関東圏(東京)で行われます。何割かは関西や東海で行われ、それ以外の地域で開催される総会はごくわずかです。どうしても関東に住んでいる人が有利となってしまいますが、最近では懇親会という形で各地域で行う企業もあります。

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ANAとJALの逆日歩

今回(2008年3月)の逆日歩で予想外の結果が起こりました。安全圏だとされいた「ANA」が1単元12000円発生。危険とされていた「JAL」がまさかの1単元200円。ここで過去の結果をまとめてみました。

「9202:全日本空輸」 
(売、買の数字は全て1単元) (逆日歩は全て4日分で1単元分) 
     2006年/03月  06/09         07/03       07/09      08/03 
        売 買     売 買     売 買    売 買   売 買
前日(900 4700) (2600 700)(4400 500)(1000 500)(3000 60)
当日(9900 3100)(7800 800)(6200 400)(4500 200)(6100 20)
貸借差 7000    7000    6000    4000    6000
逆日歩  
支払額 200円   8000円   200円   200円  12000円

あくまで逆日歩計算日数が4日だったここ数年でのデータですが、2007年9月以前では貸借の差が6000程度だと逆日歩は200円、7000を超えると8000円となってます。今回は前場、後場の寄付での出来高が2800程度あり、当日の売り増加分は3100と最終的にもほぼ予想通りの貸借差となりました。貸借差が6000程度だったので過去のデータからいけば今回も200円程度だろうとの見方が優勢でした・・・。が、結果は12000円分の逆日歩が発生してしまいました。逆日歩の額は貸借差で決まるわけではなく、あくまで入札で決まるので、今回の結果は不思議ではないのですが、今後貸借差が5000程度でも高額逆日歩が発生する可能性もあるということが今回の結果で分かりました。
2006年9月には8000円分の逆日歩が発生、それにより、次回の2007年3月はそれほど「売り」が増えませんでした。となると次回の2007年9月はかなり「売り」が増えるのでは?と予想されましたが、以外と増えず、当日の寄付出来高は3200にとどまりました。市況の低迷で資金を用意できる人が減ったことが原因だと思われます。長く観察し続けていれば、2007年9月のようにほぼ安全にクロス取りすることができる時があります。が、2008年3月のようなことがあるので、なんとも言えませんが。

「9205:日本航空」 
(売、買の数字は全て1単元) (逆日歩は全て4日分で1単元分) 
左から06/03・06/09/・07/03・07/09・08/03 
       (売 買)  
前日(8200 4100)(6900 7600)(13500 5100)(15500 1400)(7700 900)
当日(15000 2900)(12800 6600)(14600 2700)(18200 850)(12700 700)
貸借差・12000・6000・12000・17000・12000
逆日歩支払額・12000円・2200円(×2)・2200円・12000円(×2)・200円

日本航空は、はっきり言って予想が困難です。売と買の貸借差が12000あった場合の逆日歩が「2006年3月は12000円」「2007年3月は2200円」「2008年3月はわずか200円」とかなりのバラツキがあります。また9月は2000株保有で優待券が1枚となるので注意が必要です。9月にクロスするのはお勧めできません。2007年9月は2000株で24000円の支払いが生じたことになります。2008年3月のようなまさかの展開もありますが、この結果から分かるように、日本航空はクロス取りには不向きということが分かります。現時点での株価を考えても長期保有がお勧めということになります。

全日空、日本航空の優待券の市場(金券ショップ等)での取引価格はだいたい7000円(3月分)~5000円(9月分)前後が一般的ですが、タイミングによっては1万円を超えたり、2000円台になってしまったりと、値段にかなりの幅があります。3月分(6月~11月での取引価格)の方が高く取引される傾向はあります。9月分の優待が送られてくると突然価格は暴落します。それではどの時期に高値で取引されるのかということになりますが、結論から言えば、バラバラです。その時、優待券が余っていれば安くなりますし、不足していれば高くなります。過去の結果を調べてみますと、年末年始やお盆の前は高くなるなどの法則は一切ありません。優待券が発行された頃には値段が下がり、その後上昇し、期限に向けて下落すると言われていますが、実際はその年によってバラバラです。優待券の期限はある程度あるので、「とりあえず5000円を上回るまで待っておこう」なんて考えでいると、5000円を一度も上回ることなく最後には2000円台になってしまったなんてことはよくあります。年によっては3月分は1万円以上になることもあります。まさにギャンブルですね。あくまで個人的な印象ですが、好景気だと飛行機を使う人が多いので価格は上がる、逆に不景気だと下がるような気がします。

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ANAとJALの優待を逆日歩なしでゲットできる方法があった?

毎回クロス取りに関しては、ギャンブル性の強かった「ANA」と「JAL」ですが、「CFDを使えば逆日歩を払うことなく優待をゲットできるのでは?」と考え実践してみました。まずは「17、CFD投資方法」をご覧下さい。

結論から言いますと、失敗に終わりました。

業者によって手数料、スプレッド、約定方法等に違いがあるので、全ての業者において下記のことが当てはまるわけではありません。しかし基本的にはCFDは「相対取引」、業者にとって不利な注文は通りにくい、逆に有利な注文はあらゆる手段を使ってどんどん通していきます。

まず、大前提として成行で注文を出すことは避けた方がよいと思います(業者によっては成行の方が有利になることもありますが)。また、ハイレバレッジで一度に大量の注文を出すのも避けた方がよいでしょう。わざと約定させないケースが多発しています。

「全日空、株価400円、1単元1000株」とします。
例えばCFDで売値が400円と出ていた時、成行で売り注文を出すと、下手すると395円とかで約定されてしまうこともあるのです(1単元で5000円の損失)。必ずしも表示されている価格で約定されるとは限らないのです。このように成行で注文を出してしまうと業者にカモにされてしまう可能性があります。全日空は権利落ち日には株価が大幅に下落するから、権利日の引けに成行で売って、権利落ち日の寄付に成行で買い戻して、利益を得ようなんて考えでいると、下落分以上の損失を出すおそれがあります。

ここからは私の失敗談となりますが、数字は説明しやすいように変えてあります。
権利確定日、現物の株式市場で売り400、買い399円で取引されている。そこで「CFD指値400円で売り注文」を出しておいて、約定されたら「現物を400円、無理なら401円で買い注文」をすぐに出す。スプレッド1円(1000株で1000円+手数料)で取引をする予定でいました。もしCFDの売り注文が約定されないまま、現物の株価が上がってきたら約定を取り消そうと考えていました。その後、現物の株価は上昇してきましたが、400円でのCFD指値売り注文は全く約定されず、さらに現物の株価が上昇してきたので、CFDに取消注文を出しました。しかし・・・、なかなか取消ができない。そうこうしている間に現物の株価はさらに上昇、ようやく画面が出てきたので、確認をしてみたら、なんと400円で売り注文が約定していたのです。その時点で現物株は売り403、買い402円で取引されていました。あわてて現物株を403円で購入。費用を含めますと1単元で約5000円の損失となりました。5000円で優待券1枚ならいいかなと思われますが、今度は権利落ち日に同様の方法で決済しなければなりません。その時にも、このような状況になってしまった場合、結局1万円程度の諸費用がかかってしまうことになります。さらにやっかいな問題として「税金」があげられます。CFDと現物株の損益は相殺できません。場合によってはかなりの額の税金を払う必要が出てきます。

CFDの内部事情は詳しく分かりませんが、優待権利日付近において、高額逆日歩発生の可能性がある銘柄は、わざと約定をしにくくしているかのようでした。CFD取引においては、通常カバー先がヘッジとして顧客からの注文数と同量の注文を自らも行うとされていますので、もし日本の現物市場でこのヘッジ作業が行われているのなら、当然カバー先が逆日歩を負担することになるのだと思います。業者側が不利に決まっている権利日における売り注文を、普通に受け付けていたら業者は大損失を被ることになります。よってこれらの行為は仕方ないのかなと・・・。あくまでこれは私の勝手な想像なので、全く検討違いなことを言っているのかもしれませんが。

権利日付近の注文が通りにくいのなら、それでは前もって注文を出しておくのはどうか?
権利日とは全く関係ない日にチャレンジしてみました。権利日同様、思った値段では約定されませんでした。うまく約定できたという人もいるのでタイミングが重要なのかもしれません。また、『CFD取引において「1、配当・権利提供及び合併買収」「2、株式の借り入れが困難になった場合」「3、ヘッジファンドの売りが膨らんだ場合」株式CFDでは売り建てポジションの強制決済があります』と注意書きがあります。要するに、売りが困難になった銘柄を、売りポジションで保有していたら、強制決済されてしまうことがあるということです。現物の世界では売りポジションが強制決済されるなんてことはありえないのですが、CFDの世界ではこのようなことがあるのですね。業者に確認しましたら、ある日突然決済されるわけではなく、前もって連絡は行くようです。そんなに頻繁にある現象ではないようですが。

長期保有目的で、「CFD売り」「現物株買い」で保有していた場合はどうか?
CFDを売りで持っていると業者によっては金利がもらえるので、これはいいのではないか?と思われます。しかし、もし「CFD売り」が強制決済されてしまったら?CFDと現物株の損益は相殺できません。もしその時点で株価が大幅下落していたら、CFD分の税金を払う必要が出てきます。優待価値を大幅に上回る税金を払わなければならない状況が発生する可能性もあります。
CFDは現物株よりも少ない資金で投資が可能です。額は10%~100%と、その時の状況によって変化します。例えば取引した時は4万円口座に入っていれば40万円分の株式を保有できていたけど、3ヵ月後には40万円入れておかなければならないなんて状況も発生します。優待券のために80万円が拘束されることになるのです。
また、業者破綻のリスクも背負うことになります。通常株式の場合は仮に証券会社が破綻したとしても、保有株や預け入れ資産は手元に戻ってきます。しかしCFDの場合は信託保全や分別管理の度合いによっては、手元に戻ってこない可能性もあります。
全日空の株価の推移を見ても分かるように、長期保有なら、わざわざCFDで売りヘッジしなくても、現物株のみ保有していればよいのでは?となりますよね。

ちなみにJALは以前から全ての業者でずっと売り停止となっています。今後売りができるようになることはないと予想されます。ANAも売り停止になる日が近そうですね。

このように「ANA」と「JAL」のCFDを使ったクロス取りは現時点ではあまりお勧めできません。また日経平均225に採用されている他の銘柄は、現時点では諸経費の点で、正直メリットがないというのが現状です。

しかし、この先さまざまなCFD業者の参入が予想されます。また、現在の業者もシステムを変えてくることも予想されます。そうなりますと少ない経費でクロスできる状況が生まれるかもしれませんね。

(追記)どうやらANAも売り停止になったようです。これでCFDを利用した優待クロスは不可能になりました。

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